もう悩まない!会社の人間関係

人を理解することで人間関係を変えてみよう

先日、元同僚と食事に行きました。彼女と私は同じ会社に派遣社員として勤めていたのですが、私が人間関係の辛さに負けて会社を辞めたのに対し、彼女は正社員登用試験にチャレンジして、見事正社員になったのでした。久しぶりに会った彼女は、私の顔を見るやいなや、「あなたは会社を辞めて本当によかったね。表情が柔らかくなったもん」と言ってくれました。

 

私は会社を辞めてよかったと思います。職場において辛さを感じたときに、仕事を辞める選択が万人にとって必ずしもよいかどうかはわかりません。個々人で事情は違いますし、耐えられないことは人それぞれだからです。ただ、私の場合はよかったと思うのです。仕事自体は好きなのですが、集団が苦手なのです。他人に合わせたり、毎日悪口ばかり聞かされたりすることがとても苦痛でした。ストレスで週末は寝込む日も多くありました。

 

同僚は、正社員になったものの、もともとうまくいっていなかった人間関係の問題に加えて、正社員になったことに対する周囲のやっかみを受けて、会社の中で辛い立場になっているようです。もともと同じ立場だった派遣社員たちから冷遇されているようです。彼女にだけ仕事の相談をしないなど、間接的な攻撃を受けているみたいです。そんな会社の人間関係に悩み、彼女は心理カウンセリングを受けることにしました。カウンセラーに会社に身を置くことの辛さを訴えたところ、カウンセラーに「それで、あなたはどうしたいのですか?」と質問されたそうです。

 

「それでね、気づいたんだけど」食事のときに、彼女は私に言いました。
「私、同僚のことは、どうでもいいみたい」

 

その会社では、職場の人間に関する噂話と陰口が横行していて、私もそのことに居心地の悪さを感じていたのですが、同僚は、「人のことを悪く言う人たちとまともな人間関係を築けるわけがない。職場の人間なんてどうでもよい」と自分が思っていることに気づいてしまった、というのです。果たして、「どうでもよい」という言葉で片付けてしまってよいのだろうか。私にはそこがわかりません。だから、彼女に対し「そうだね」という共感の言葉を投げかけることができませんでした。彼女には、人間関係で辛くなったときに、相手への理解を放棄する傾向があります。たとえば、ご主人との関係についてもそうです。ここ数年、ちょっとしたすれ違いが積み重なって、彼女の夫婦関係には亀裂が入っていました。仲がよいからこそ喧嘩をしているようなところがあって、私は彼女のことを心配しつつも、夫婦関係はきっと修復されるだろうと考えていました。ところが、先日会ったときにそのことを聞いてみたところ、彼女の口からは「ああ、夫婦喧嘩のことはどうでもよくなった」との答えが返ってきました。「ある程度、妥協しないとね。ちゃんと働いてくれて収入は安定しているし夫として条件はいいから、だいたいのことは流していくことにした。いちいち怒っていても仕方ないし」きっと夫婦の間で私に言えない感情の交差もあるでしょうし、照れ隠しもあってそのような発言をしているのかもしれません。しかし、人間関係についての根本的な考え方として、本当にそれでよいのでしょうか。

 

私たちは完璧ではないから、人間同士が関わると、ぶつかり合うこともあるかもしれません。会社の同僚であればなおさら、腹を割って気持ちを伝え合うことは難しいでしょう。それでも、相手を理解しようとする前向きな姿勢が必要ではないでしょうか。理解し合うことは難しいことです。本人はそんなつもりで言っていなくても、受け手はどんなふうに受け取るかわかりません。相互理解はほぼ絶望的かもしれません。それでも、すっかり諦めてしまうことについて、私は抵抗を感じます。理解しようとする姿勢は持ち続けるべきではないか、と。相手がどんな気持ちでいるのか想像すること、なるべく心を込めて接することで、ほんの少しでも何かが変わるかもしれません。

関連記事